今年5月に全面的な推進が開始されてから、供給側構造改革の中心的な取り組みとなった増値税改革は、中国のコスト引き下げや、経済モデル転転換・高度化で重要な機能を発揮した。
税制・財政分離システムを整備するため、中央政府は2016年から地方政府に対して増値税の定額還付を行うことを決定した。増値税が伸びている地方には還付を増やさず、減っている地方の還付は削減しない。地方への移転支出や各種財政補助を行う際、中国東部、中部、西部の実状に配慮しながら苦境にある地方の財力不足を補い、地方政府の財力保障レベルを徐々に引き上げる。
中国社会科学院財経戦略研究所の蒋震副研究員は、『経済参考報』の記者に対し、増値税改革の推進プロセス自体が財政システムの変化を伴うが、中央政府と地方政府の職務が大きく調整されていない現状では、特に地方政府が職務を果たすための財力に影響を及ぼすとの見方を示した。