ユーロモニターの最新報告によると、世界の贅沢品の売上高は2017年も増加するが、アジアを除けば減少する地域も出てくるという。アジア地域では、中国市場での売上高の伸びが同地域の成長の鍵を握っている。
同報告では、中国地域の贅沢品の利益は3年連続で減少したが、今年は増加に転じている。ユーロモニターは、今年の中国地域の贅沢品の売上高は760億ドルとなり、世界第2位の贅沢品市場になると予測する。西欧と北米地域の贅沢品業界は、イギリスの脱欧とフランスのテロ事件などの影響によりやや減少している。観光客数の大幅な減少から、同地域での贅沢品消費が抑制された。
2011年から現在まで、ブランド衣料や皮革製品などを含む世界の贅沢品市場の販売業績の年平均増加率は3%だった。2016年の売上高は3880億ドルに達する見込みだ。2017年に関してアナリストは、同業界は依然として厳しい状況にあるものの、インドとメキシコ地域の売上が良好な状態にあることに加え、アジア太平洋地域では中国市場での売上が5%増になると予想されるため、2015年の1%増を上回ると予測している。さらにオムニチャネルとSNSメディアといった新たな武器を使った大手ブランドの努力が、業績を上向かせると分析する。