ユーロモニターは、今後5年で中国はアメリカを越えて世界最大の贅沢品市場になるという大胆な予測を立てる。現在、アメリカ市場の贅沢品の売上高は世界全体の21%を占める。同時に、贅沢品のオンライン販売も急成長を続けており、大手ブランド企業にとって、ネット販売プラットフォームが今後5年の主戦場となるとみられる。2016年のオンラインでの贅沢品の売上は、前年比で9%増になると予測している。
とはいえ、2017年にアジア太平洋地域は政治的に不安定になり、ラテンアメリカ経済の衰退と東欧での混乱は、主要新興市場と先進国市場における贅沢品販売に一定の影響を与えるだろう。注目されるのは、ケリンググループ傘下で最も重要なブランド「Gucci」の全面的な復活だ。Gucciは第1四半期、3.1%増を果たした。第2四半期には7.4%増とさらに加速した。同ブランドの上半期の営業収益は19.48億ユーロ。前年同期比3.9%増で、本業での収益は5.4%増だった。営業利益は前年同期比で7%増となる5.369億ユーロとなり、多くのブランドを上回る業績だった。
ベインキャピタルのパートナーであるClaudia D’Arpizio氏は以前、「現在の贅沢品市場は緩やかながらも成長期にあり、中国大陸市場がこの市場の復活の鍵を握っている」と述べていた。ボストンコンサルティンググループは、デジタル市場の営業戦略が功を奏し、上半期の贅沢品業界は低迷期を抜けようとしていると分析する。これはブランドのデジタル志向が必然的な趨勢となっていることを意味する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月4日