中国社会科学院財経戦略研究院の課題グループは11月30日、「中国住宅発展報告(2016-2017)を発表した。同報告は、2015~2016年の中国不動産市場は底入れを果たしたが、一部で価格の暴騰も引き起こしたとした上で、一部の地域や都市での不動産価格の暴騰は驚くべきものであると指摘している。2017年の中国不動産市場は短期的な調整期に入り、その期間は1年前後になると予測している。
今回の行き過ぎた不動産熱の原因として同報告は、制度的すき間があることから、一部の不動産市場で過度な高騰や問題が発生しているためと指摘。不動産購入者、デベロッパー、金融機関、仲介者などの市場主体や政府部門が、利益の追求や心理的期待から共にマネーゲームに走った結果だとする。一部の不動産市場の過熱をもたらした要因は、
第一に、経済の減速、元安、資産の不足、実体経済の不景気、都市の二極化。
第二に、社会全体の支持、あるいは不動産投資、投機に従事する人々の利益システム。
第三に、市場主体の協調的なマネーゲーム。