「深港通」(深センと香港の株式市場の相互乗り入れ制度)が本日5日に開通する。国内投資家と海外投資家が香港株と中国本土A株の新たな投資チャネルを獲得し、本土市場と香港市場の株価バリュエーションの差が一段と縮小する見込みだ。それと同時に一定量の新規資金の流入をもたらし、両市場の投資マインドも上向く見通しだ。
現時点で、海外投資家のA株への投資チャネルは、適格海外機関投資家(QFII)と人民元適格海外機関投資家(RQFII)、「滬港通」(上海と香港の株式市場の相互乗り入れ制度)、中国本土・香港間のファンド相互承認制度などに限られている。「深港通」開通後は、海外投資家が中国市場へ投資するためのルートがまた1つ開かれることになる。A株の多くの銘柄に投資することが可能となり、資金流入が増加する可能性が高い。
「証券日報」が複数の証券会社の予測をまとめたところ、「深港通」開通後は1年でA株市場に1000億元前後が新たに流入する見通しだ。国泰君安が「滬港通」の実績を基に試算したところ、「深港通」は1年でA株市場に750-1500億元の新規資金をもたらす見込みだ。これは深セン成分指数を構成する深セン証券取引所上場A株の上位500銘柄の時価総額8兆5000億元に占める比率は0.9-1.8%で、市場の短期的な流動性に与える影響は限定的だ。このほか、「滬港通」の開通以来、1日あたりの投資枠利用率が平均4.2%だったことを基に試算すると、「深港通」は開通後1年で1300億元前後を新たにA株市場にもたらす見込みだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月5日