近年、中国企業のレバレッジ率が高止まりしている。債務の規模拡大が加速し、企業の債務負担が重くなっている。中国共産党指導部と国務院は、これらを背景に企業のレバレッジ率引き下げに向け戦略的措置を実施することを決定。デレバレッジについては、供給側の構造改革の5つの課題「三去一降一補」(過剰生産能力の削減、在庫の削減、デレバレッジ、 コストの引き下げ、脆弱分野の補強)の1つとしている。
国務院の方針に基づき、中国財政部と国家税務総局はこのほど共同で、「企業のレバレッジ率引き下げに関する税制支援政策の通知」を発表した。2部門は企業のレバレッジ率引き下げをサポートする方針を示し、8項目の税制支援政策を提起した。
「通知」によると、8項目の具体的な政策は次の通りだ。
(1)税制に抵触しない企業の権益買収、合併、再編などの行為は、企業所得税の納付繰延の優遇措置を受けられる。
(2)企業が非金融資産投資を行う場合は、企業所得税を5年間分割して納付することができる。
(3)企業が破綻、廃業する場合の企業所得税については、税引前に清算費用、職員の給与、社会保険料、法定補償金を控除することができる。