外貨準備高が11月に691億ドル減、原因を分析

外貨準備高が11月に691億ドル減、原因を分析。

タグ: 外貨準備高 11月

発信時間: 2016-12-08 14:31:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国人民銀行(中央銀行)が7日に発表したデータによると、中国の11月末の外貨準備高は3兆516億ドルで、10月末より691億ドル減少した。5ヶ月連続の減少により、3兆ドルを割り込もうとしている。専門家は「中国の外貨準備高は依然として十分であり、心配する必要はない。11月の資本流出はやや増加したが、全体的にコントロールされている」と述べた。

中央銀行のデータによると、11月末の外貨準備高は691億ドル減(2.2%減)となり、今年1月ぶりの下げ幅を記録。国家外貨管理局の責任者は「11月の状況を見ると、中央銀行は外貨需給バランスの調整、米大統領選後の各国通貨の対米ドルレートの全体的な低下、債券価格の回復などのさまざまな要素による総合作用に対処するため、外貨を市場に提供した。これにより外貨準備高が減少することになった」と説明した。

招商証券チーフマクロアナリストの謝亜軒氏は「11月の外貨準備高の減少の約半分は、レートの変動によるものだ。中国の11月の外貨準備高のうち、ユーロ、円などのドル以外の主要通貨がほぼ全面安となった。レート変動により約300億ドルの外貨準備高が失われた」と指摘した。

データを見ると、米ドル指数は11月に3%上昇した。各国通貨の対米ドルレートを見ると、円は8.42%安、ユーロは3.57%安、スイスフランは2.78%安となった。

中国金融先物取引所研究院チーフエコノミストの趙慶明氏は「中国の外貨準備高が減少した主因はドル高だ。これは米連邦準備制度理事会による12月の利上げ観測と、来年の米国経済への観測によるものだ。人民元の対米ドルレートも11月に1.69%低下した。外貨市場は活況を呈し続けており、中央銀行は外貨需給バランスを調節するため外貨資金の投入を拡大する」と述べた。

5ヶ月連続の減少により、外貨準備高が3兆ドルを割り込もうとしている。中央銀行の易綱副総裁は外貨準備高の現状について、新華社の独占インタビューに応じた際に「中国の外貨準備高はこのほどやや減少しているが、世界一を維持しており、十分に確保されている。中国の外貨準備高は世界の3割弱で、2位の日本の2.6倍、3位のサウジアラビアの5.7倍となっている」と話した。

中国金融四十人フォーラム上席研究員の管涛氏は「外貨準備高がどの程度の規模が適切かに関しては明確な指標がなく、市場の需給の変化によって変わる。現在は外貨準備高の減少を懸念する必要がなく、3兆ドル以上で維持する必要もない。客観的に見て、中国の外貨準備高は十分にある」と述べた。

中国の外貨準備高は現在、すべての外債と6ヶ月の輸入を賄っても、十分残されるほどだ。また近年、毎年約5000億ドルの貿易黒字、海外からの1200億ドルの直接投資があり、金融機関を通じて全社会の外貨使用の需要を満たしている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月8日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。