例えば「人民元為替の自由度」では、中国は1996年に人民元経常項目為替を実施しただけではなく、近年も資本項目の為替自由度を大幅に緩和した。さもなくば年間1兆ドルに上る輸入(昨年は1兆7000億ドル近く)、のべ1億人の中国国民の出国、目覚ましく発展する対外直接投資、外貨準備に人民元を採用する国の増加は、どうして実現できたのか?
政府管理の問題では、米国は中国に目を付けるより、自らを省みた方がよい。なぜならば「法治」と「管理・監督」の旗印の下、米国の公共権力当局の経済生活に対する干渉の程度は中国を大幅に上回るからだ。オバマ大統領在任中の8年間、2万7000件余りの法規が可決されたことを知る必要がある。過度の管制のため、現在ニューヨークではレモネードを売るにも65日間の手続きが必要であり、そのうち食品衛生安全許可だけでも5週間が必要だ。
中国の市場経済地位を認めるという約束を果たすのに、それほど深い知識はいらない。信用を重んじるだけだ。だが保護貿易主義勢力は信用を知らず、利害だけを知っている。そして中国の市場経済地位認定についてしらを切るのに代償があるのは明らかだ。