クレディ・スイスは2017年の投資を展望した報告書を発表した。要旨は下記の通り。
世界経済は2017年に小幅成長を実現し、うちアジア地域の経済成長率は5.9%に達する。中国経済は現在、全体的に安定した流れを示している。「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の建設がインフラ整備・投資を力強く促進し、アジア地域の経済成長を促す重要な要素になる。
世界の2017年の国内総生産(GDP)成長率は、2016年の3.1%から3.4%にやや上昇するが、地域によって成長に大きな差が生じる。先進国はかつての魅力を取り戻せない。英国のEU離脱交渉が始まり、欧州の重要な国が選挙を控えている。さらに次期米政権の外交・貿易政策がまだ不透明であり、2017年の政治の不確定要素が引き続き注目を集める。うち欧州のリスク資産は、政治リスクの影響を最も受けやすい。米連邦準備制度理事会は、2017年に2度の利上げに踏み切る。ドル高が続き、アジアの通貨に圧力を加える。