<解説>
権衡(上海市社会科学院世界経済研究所研究員)
今年の中央経済工作会議に関連した論説では、中国の都市化プロセスで直面する差し迫った問題が実際に指摘されていた。人と都市との関係、都市と農村との関係、大都市と中小都市との関係をどのように処理するか、また異なる地域間の発展格差をどのように処理するかという問題だ。
みなければならないのは、不動産市場の分化の背後に映し出されるのは都市と農村の発展のアンバランス、地域の発展のアンバランスという問題だ。このため、中央経済政策会議では対応する発展戦略を掘り下げて実施することが強調され、これは地域経済に砕片現象が出現するのをさらに防止することがねらいだ。たとえば、長江経済ベルトの発展では繁栄を長江デルタ地域だけにとどめるのではなく、東から西までよりバランスのとれたものにすることを目指す。「一帯一路」の建設では沿線地域の開発開放にプラスになり、発展のメリットが共有されることを目指す。
中国経済は基礎がしっかりし、柔軟性が高く、展開の可能性が多く、地域発展のアンバランスは発展の潜在力という意味合いも大きい。ここから予測できるのは、今後の都市・農村地域のバランスのとれた発展に向けた各種の措置は、中国経済のためにより多くの新しい成長のエネルギーや動力を育てることになるということだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年12月17日