シンガポール政府とマレーシア政府はこのほど、シンガポール・マレーシア高速鉄道プロジェクトをめぐり、法的効力のある二国間合意に調印した。建設の目標によると、10年後に東南アジア地域初の高速鉄道が誕生する予定だ。両国は、来年初めにプロジェクト共同開発パートナーに委託して、高速鉄道のシステムや運営に関する問題について管理面、技術面、調達面での提言を行い、同鉄道の技術標準と安全標準を制定する予定だ。また来年第4四半期(10-12月)にはプロジェクトの車両、電力システム、信号システムなどの設備の設計と構築、高速鉄道システムの管理などについて共同入札を行う予定で、落札者は2018年までに確定する見込みだ。人民日報が伝えた。
シンガポール紙「聯合早報」の社説によれば、高速鉄道プロジェクトはシンガポール・マレーシア二国間関係の重要な里程標であり、両国が二国間合意に調印したことは、両国指導者の政治的決意と協力への願いを十二分に表すものであり、またこれまでも密接だった両国関係がさらに堅固になることの象徴でもあるという。
シンガポール・マレーシア高速鉄道は全長350キロメートル、うち335キロメートルはマレーシア区間、15キロメートルはシンガポール区間で、8つの駅が設置される。設計では、線路は複線で、最高時速は350キロメートル、総投資額は約120億ドル(約1兆4134億円)に上る。予定では2年後に着工し、26年までに運行がスタートする。完成すれば、マレーシアの首都クアラルンプールからシンガポールまでの移動時間が、現在の4~5時間からわずか90分に短縮される。