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今後の不動産市場の展望は? 中国政府が出すシグナルを読む
【背景】今月16日に閉幕した「中央経済業務会議」では、「家は住むためのもので、投機のためのものではない」と確認され、金融や土地、財税、投資、立法などの手段を総合的に活用し、国情や市場の規律にマッチした、制度のベース、長期にわたって効果を発揮するメカニズムの構築を急ぎ、不動産バブルを抑制するほか、価格の急速な高騰や下落を防止しなければならないと明言された。
【分析】中国都市経済学会の牛鳳瑞副会長は、「不動産投機の問題を解決するためには、まず、不動産価格を安定させなければならない。安定させるためには供給を増やさなければならない」と指摘している。
同会議では、賃貸住宅市場の立法を加速させるほか、賃貸企業の発展を制度化、拡大させなければならないと指摘された。厳氏は、「賃貸住宅市場が発展すれば、都市の各層の賃貸の需要を満たすことができるほか、都市の住宅構造改善にもつながる」との見方を示す。
中国社会科学院都市・競争力研究センターの倪鵬飛センター長は、「一、二線土地の市場で供給不足が原因で地価や不動産価格が上昇している問題は、2つの側面から解決できる。まず、土地供給の指標を拡大し、人口の流動状況に基づいて建設用地指標を分配する(人地挂钩)スタイルを採用すること。次に、一、二線都市でストックされている土地はまだ多く、活用できる余地がある」と指摘している。
その他、同会議では、在庫処理の面で不動産価格のコントロール政策を分類し、地域の必要に応じた政策を実施し、三・四線都市で不動産在庫が過多になっている問題を解決しなければならないと明言された。そして、在庫処理と人口の都市化促進を結び合わせ、三・四線都市と特大都市のインフラによるつながりを強化するほか、三・四線都市の教育、医療などの公共サービスの水準を向上させ、農業を辞めて都市に出てくる人を引きつけるための魅力を向上させるべきであると指摘された。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年12月28日