2016年は世界経済が低迷し、国内経済への下押し圧力が高まるなか、中国経済は引き続き「穏中有進(安定の中で前進する)」を保った。
【1】6.7%!中国経済は「穏(安定)」を第一に
国家統計局のまとめによると、中国の2016年1-9月期国内総生産(GDP)は52兆9971億元、前年同期比で6.7%増加した。第1~3四半期の四半期ベースの成長率はいずれも6.7%だった。3四半期連続で6.7%で安定し、年間のGDP成長率も6.7%と予想される。「6.7%」は年初に設定した目標通りだ。GDP成長率という点から見ると、中国は依然として世界で経済成長率が最も高い国の1つだと言える。
【2】58.5%!経済成長率への寄与度はサービス業が最大
中国の経済構造は、需要構造だけでなく産業構造の上でも改善が続いている。2016年1-9月期は、サービス業が引き続き上位を占めた。第3次産業のGDPに占める付加価値は52.8%と、第2次産業を13.3ポイント上回り、前年同期比で1.6ポイント拡大した。サービス業の経済成長率への寄与度は58.5%と、第2次産業を21.1ポイント上回った。また前年同期を3.4ポイント上回り、中華人民共和国成立以来最大となった。