経済成長率は合理的な区間を維持し中国経済のポジティブな要素が増えるのに伴い、成長の質が上がって構造変化の余地が拡大しており、2017年も中国経済は合理的水準で運営されるというのが大方の見方だ。
各大手機関は中国の2017年のGDP成長率が6.5-6.7%前後、消費者物価指数(CPI)上昇率が2%以上に達すると予想した。中国社会科学院「中国経済情勢分析・予測」専門グループによると、2017年第1四半期から第4四半期のGDP成長率はそれぞれ6.5%、6.5%、6.4%、6.4%、通年のGDP成長率は6.5%前後、CPI上昇率は2.2%、生産者物価指数(PPI)上昇率は1.6%となる見込み。同専門グループは、中国経済が新常態(ニューノーマル)のもと合理的な水準で運営されるとの見方を示している。
2017年の見通しについて、国務院発展研究センターマクロ経済研究部の張立群研究員は、中国のGDP成長率が少なくとも6.5%以上を保つことが可能で、長期的に上向きのファンダメンタルズに変化はないと分析した。現時点で中国経済の構造変化には依然として非常に大きな可能性があり、工業化、情報化、都市化、農業現代化がまだ完了していないため、労働力と人口が労働者と農民、都市と農村の間で移転する余地は大きく、消費構造、生産構造が高度化する潜在力は巨大とみている。
国家情報センター経済予測部の主任とチーフエコノミストを務める祝宝良氏は、成長目標を達成するには配置転換に積極的に取り組み、相対的にポジティブな調整政策を継続すると同時に、行政管理、国有企業、金融などの体制改革に注力する必要があるとの見方を示した。具体的な内容として以下の4項目を挙げている。