中国の公的年金基金の運営に当たる全国社会保障基金理事会(社保基金)の楼継偉理事長は、複数の省から年金積立金残高の段階的な運用を委託されたと明らかにした。年金の株式運用開始は乗りかかった船だ。社保基金との間で最初に年金の委託運用契約を結んだのは広西チワン族自治区で、その額は400億元に上るという。
これと同時に、深圳と香港市場間の株式相互取引制度「深港通」、上海と香港市場間の株式相互取引制度「滬港通」、適格海外機関投資家(QFII)、人民元適格海外機関投資家(RQFII)、適格国内機関投資家(QDII)といった双方向の取引制度の実施により、2017年の中国資本市場は国際化が一段と進む見通しだ。
さらに上海とロンドン市場間の株式相互取引制度「滬倫通」、上海とシンガポール市場間の株式相互取引制度「滬新通」などの検討も進められており、海外資金が相次いで中国市場に流入すれば、A株のバリュー投資(割安株投資)としての投資哲学に大きな影響を及ぼすとみられる。
2017年の本土A株市場は波乱材料もあるとはいえ好材料が盛り沢山で、酉年にかけて鳥のように羽ばたく年になることを期待したい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月3日