住宅の価値が20年でゼロに 日本の「異常な状況」

住宅の価値が20年でゼロに 日本の「異常な状況」。

タグ: 住宅価値

発信時間: 2017-02-08 18:28:27 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

新築住宅を販売して得られる利益は中古取引よりはるかに大きい。そこで不動産企業は中古の取り扱いに熱を入れなくなる。日本では最近、各方面から中古市場活性化のかけ声が上がるが、2015年9月に全日本不動産協会が発表した税制改革を呼びかける意見書では、「新築住宅の固定資産税の減免期間を延長すること」を求める主張がはっきりと打ち出された。不動産業界の長年にわたる努力がついに実を結んだのであり、ここから新築住宅の販売に対する日本経済の依存ぶりがうかがえる。

銀行にとって、中古物件の取り扱いは基本的にメリットよりもデメリットの方が大きい。中古を扱うなら、その質を鑑定する担当者を常に配置していなければならず、鑑定作業は大変な割に歓迎されないので、銀行は中古を扱おうとしなくなる。中古住宅の価値を認めたとしても、銀行は不良債権のリスクが増大することを恐れる。

こうして政府は新築住宅の着工を後押しして経済成長を遂げ、税収を増やそうとし、不動産開発業者はその中からより多くの利益を得ようとする。このような動きにより所有者の負担は倍増するが、銀行は見て見ぬ振りをする。利益のチェーンを通じた「神聖同盟」が結ばれ、日本の住宅は20年で価値がゼロになるという異常な状況に陥る。

国土交通省は96年以降、住宅への累計投資額と住宅の資産価値との差額を調査し、驚くべき結論にたどり着いた。年間GDPに相当する約500兆円という巨額の資産がどこかに消えてしまったのだ。日本国民はこうした事実をよくわかっておらず、所有者の多くは住宅を売ろうとする時になって自分の最も大切な資産が無価値であることに気づき、冷水を浴びせられたような思いを味わうことになる。

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