かつての高度成長期にも住宅の価値は急激に低下していたが、当時は地価が上昇していたため、矛盾は覆い隠されていた。今の日本は人口が減少し、かつてのような地価上昇はもはや見込めず、異常な状況があらわになった。
バブル経済が崩壊してからすでに20年以上が経った。当時家を買った人は還暦を迎え、人生の新たなステージを楽しいものにしようと考え始めた矢先に、現実の深刻な打撃に見舞われる。このねじれには好転の兆しがみられない。新しい家を買って住環境を改善させる力のない人は、古い家に住み続けるしかない。こうして多くの所有者が一生を終えると、老朽化した家屋はたちまち空き家となり、誰にも手入れされないまま急速に傷んでいく。各地では空き家が急増し、東京の中心エリアですら空き家率は10%を超える。ゴーストタウンと化した地域もある。
現在の日本ではまだ、異常な状況が改善される兆しはみられない。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年2月8日