20日のA株指数はもみあいながら上昇した。上海・深セン両市場ともに終値が始値を上回って長い陽線を引き、前週末の下落分を全て取り戻した。大型優良株が買われて相場の上昇をけん引し、上海総合指数は取引時間中に3241.46ポイントをつけ年初来高値を更新。終値は前営業日比37.89ポイント高、1.18%高の3239.96ポイントだった。深セン成分指数は1.29%高の10329ポイント、創業板指数は0.64%高の1894.96ポイント、両市場の売買代金は合計4988.4億元と前週末とほぼ横ばいだった。
金融情報サイト「東方財富網」で市況を見ると、指数を構成する292セクターのうち290セクターが上昇。海洋経済、酒造、製紙印刷の3つのセクターが値上がり率上位を占め、上昇率はいずれも3%以上だった。下落したセクターはS株、包装材料の2つだけだった。個別銘柄では、値上がり銘柄数がのほうが多かった。取引された2885銘柄のうち2098銘柄が上昇し、下落したのは744銘柄のみ。47銘柄がストップ高、7銘柄がストップ安で引けた。
大型優良株に買いが膨らみ急伸した20日の市況について、アナリストの間では、最近の一連の政策の動向が密接に関わっているとの見方が広がっている。新規株式公開(IPO)の常態化、資金調達に関する新規制の実施、年金資金の流入観測、株価指数先物の規制緩和など、一連の材料を基に、A株投資に関する従来のパターンが変化しつつあるとの観測が浮上。証券当局は一連の措置を通じて、成長株の株価バリュエーションの適正化を図り、優良銘柄への資金流入を促しているもよう。資金調達に関する新規制の実施を機に、市場の主力資金が20日に大型優良株に大きく流れたため、相場は大幅上昇したとみられる。