英ファイナンシャルタイムズ(FTオンライン版)は17日、中国が米国との通貨戦争を回避していることは賞賛に値すると報じた。以下はそのFT紙の主な論調。
中米関係の緊張レベルと超大国間の貿易戦争の危険が高まる中、経済上の変化の持つ意義はとても大きい。従って、北京が資本の流出を制限し、人民元の対ドルレートの値下がりを抑えていることは際めて重要である。実際、トランプ政権が中国を批判する論調のいくつかは、中国が為替操作国であるというものだ。
世間の大方は人民元の値下がりを予想している。だが実際のところ、今年最初の6週間は人民元はドルに対して1.2%値上がりし、昨年の7%値下がりのいくらかを取り戻している。人民元の安定の背景には中国が資本流出を制限していることがある。1月の中国企業による海外投資は1年前に高まりをみせたM&Aブームより減少。国内の資本市場の小幅な金利の上昇は、中国資金を国内にとどめ、海外でハイリターンを追求する動きを抑えている。