「米中間のタイヤの輸出入は相互補完的なものであり、両者の製品には違いがある上、用途も異なっている。中国が米国向けに輸出するトラック・バス用タイヤは、米国で増え続ける需要に対応したものだ。両国間の対話と交流を強化することで、貿易摩擦の発生を回避し、オープンでフェアな取引を行えるよう共同で環境整備に努めたい」
中国製タイヤの最大の輸出先は米国であり、タイヤは主にトラック・バス用、乗用車用・小型トラック用タイヤ、オフロードタイヤに分類されるが、このうちトラック・バス用が最大の比率を占める。なお、他2つはすでに米国から反ダンピング措置や補助金相殺関税措置といった貿易救済措置がとられている。2000年以降、米国は中国製品に対する反ダンピング・反補助金調査を193件発動、うち米国内産業に対する損害は認められないとする判断が下ったのはわずか35件にとどまった。
業界関係者は、「今回の判断で中国製タイヤの輸出が守られたことは最大の成果」と安堵感を示した上で、企業にとっても今後の反ダンピング・反補助金調査に如何に反論するかという経験が培われたわけであり、中国のタイヤ産業の振興に大きな意味も持つものだと高く評価した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月24日