間もなく87歳の高齢になるが、「投資の神様」はまだ衰えていない。先週末に発表された年次報告によると、バフェット氏が経営する投資会社バークシャー・ハサウェイは再び輝かしい1年を歩み、通年で200億ドル以上の資金を集めた。今年に入ってからは、アップルの保有株だけでも、約16億ドルを稼ぎ出した。
アップルの投資で大きな収益を上げたほか、航空銘柄も重点的な投資先になった。
バークシャー・ハサウェイは昨年下半期より、航空銘柄の大規模購入を開始した。同社は昨年末時点で航空銘柄を93億ドル分保有し、アメリカン航空、デルタ航空、サウスウエスト航空、ユナイテッド航空への投資額は、いずれも21億ドル以上となっている。また同社は航空・エネルギー関連部品メーカーの米プレシジョン・キャストパーツに投資した。
同社は10年前に鉄道企業に注目していたが、今回の動きは当時を彷彿とさせる。同社は7年前、BNSF鉄道の7割超の株を260億ドル以上で取得した。バフェット氏はさらにBNSF、ノーフォーク・サザン鉄道、ユニオン・パシフィック鉄道などの株を取得したことがある。
バフェット氏は巨額の投資収益をあげているが、米国経済にも助けられている。ワシントン・ポスト紙はバフェット氏を、米国経済の「応援団長」と報じたことがある。
バフェット氏は株主への手紙の中で、投資家に「米国の長期経済の奇跡的な支援を受け、今後も大きな投資収益を得ることになる。投資収益は安定するが、一時的な変化により変動する。これはM&Aに乗り出す企業に、多くの資金を提供する」と約束した。
バフェット氏は資本市場の今後についても、楽観的だ。「ダウ平均株価は20世紀に、1万7320%という驚異的な成長を実現したが、2016年末までさらに72%も上昇した」
バフェット氏は株主への手紙の中で「革新と生産力の強化、企業精神と豊富な資本により、米国企業と株は将来的に価値を高める。時間の流れにより、大規模な市場低迷や恐慌が不可避となるが、富の蓄積は遮られることがあっても止まることはない」とした。
株式市場への自信は、一連の取引によっても裏付けられている。バフェット氏側は2007年、ヘッジファンドは10年内にインデックスファンドに追いつけないとした。その後、資産管理会社のプロテジェ・パートナーズが応戦し、この賭け金が100万ドルに達する駆け引きに加わった。
事実はバフェット氏が勝ったことを証明した。紆余曲折を経たが、米国の株式市場はこのほど、金融危機後の低迷から力強く反転上昇している。先週の取引で、ダウ平均株価は1%弱、S&P 500は0.7%弱、ナスダックは約0.1%上昇した。バフェット氏が選んだバンガード500インデックス・ファンドは約85%上昇。プロテジェ・パートナーズが選んだ一連のヘッジファンドの同期の伸び率は22%に留まり、さらに管理費を差し引かなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年2月27日