中国政府は近年、銀行間債券市場を開放し続けている。これは世界の主要な格付け企業から歓迎されている。ブルームバーグ・バークレイズ指数は1月、中国政府債券と政策銀行債券を含む世界総合指数を作ることを発表したが、その後、シティ債権インデックスも、新興市場政府債券指数とアジア政府債券指数、アジア太平洋債券指数の中に中国オンショア政府債券を組み入れている。
JPモルガン・チェースとBNPパリバの両銀行は共に、中国の債券市場の開放措置は投資家に歓迎されているとの見方を示す。JPモルガンの債務資本市場部の中国担当マネジャーである謝桐氏は、ストックから見て中国は現在、世界第3位の債券市場だとした上で、今後さらに発展・開放することで、中国債券市場が世界の市場でさらに重要な地位を占めるようになるとの見方を示す。現在の開放の動きは、中国当局の資本市場をより開放させていこうとする意思を十分に感じさせるものだとも述べる。
BNPパリバ銀行の大中華地域グローバル市場部マネジャーの頼長庚氏は、今年上半期に世界の三大指数がすべて中国政府債券を組み込むと予想する。組み込まれた後は、投資ファンドが積極的な投資をすると見込む。
中国債券市場の発展見通しと海外投資家のチャンスについて、頼長庚氏は、2017年の中国債券市場の発展を楽観視している。「現在、中国は世界第2位の信用債市場と世界第3位の利率債市場を持つ。今後、これらの規模は拡大し続けるだろう。2017年の中国の経済成長率目標は6.5%だが、これは他の国々より高い数値だ。つまり中国市場は今後も巨大な投資資産を創出し続けることを意味する。先進国や他の新興国が持つ大量の貯蓄や資産は新たな投資のチャンスを探している。発展を続ける中国市場は今後の投資先の1つとなっていく」。