中国国家衛生・計画生育委員会など複数部門は、このほど発表した「 健康な高齢化に向けた第13次5カ年計画(2016年~2020年)」で、人口高齢化に積極的に対応し、高齢者の健康維持と健康水準の向上を目指す方針を明らかにした。同時に、ITを活用した高齢者向けの健康増進・介護サービスや、スマートヘルスケア・介護の新業態の発展を推進する。
計画は、インターネットやモノのインターネット(IoT)、ビッグデータなどのITを活用し、高齢者向けの健康増進・介護サービスの新たなモデルを創出することを提起。家庭やコミュニティ向けの健康増進・介護サービスのモデル例を水平展開し、同サービスの普及と質的向上を図る。スマートヘルスケア・介護サービスのプラットフォームを構築し、医療衛生・介護サービスの資源のマッチングを支援する。高齢者の健康を動態管理するシステムを構築し、情報の統合・共有を実現。高齢者に健康指導を行うほか、生活習慣病など慢性疾患の管理、見守りなどのサービスを提供する。医療機関の遠隔医療システム整備を進め、高齢者サービスの利便性を高める。
向こう15年は中国で高齢化が加速する時期だ。2020年までに、60歳以上の高齢者人口は約2.55億人に増加し、総人口に占める比率は約17.8%に拡大する見込み。また、80歳以上は約2900万人に増加する見込みだ。