タイのバンコック・ポストは27日、タイ交通部の情報筋の話として、中国・タイ高速鉄道プロジェクトが遅れているのは、中国側が提供したプロジェクト資料の翻訳がないためだと報じた。
報道によると、中タイ合弁のタイとナコーンラーチャシーマー県をつなぐ全長252.5キロの同プロジェクトは、中国側がすでに設計書類を提出しているものの、工事の材料や部品の内容が中国語で書かれている。このためタイ側でプロジェクト価格や入札に必要な参考価格が見積もることができないという。また「現段階でいつ承認が下りるかわからない。鉄道の設計以外にも、健康・環境影響評価を待つ必要がある。我々はプロジェクトを進行し、議会で承認が得られるよう努力している」(情報筋)とされる。
報道によると、タイ側は中国側に文書の英訳を要求済みで、今月末に再提出される予定。来月、中タイ高速鉄道プロジェクト小組の第17回会議を北京で開催されるが、これは本来今年1月に行う予定だった。もし今月までに翻訳が間に合わなければ、この合同会議が中止になることが双方で同意されている。
中国工程院の王夢恕院士は27日、「環球時報」の取材に対し、翻訳文書の提出は問題ではない。プロジェクト全体の進捗に影響することはないと話した。中タイ関係は友好であり、同プロジェクトにおいてもタイの国民の利益が考慮されている。タイ政府はこのほど、年内に4本の高速鉄道に投資することを発表したが、その中に同プロジェクトも含まれている。このことは「タイ側が、中タイ高速鉄道合弁事業が順調に進むことを願っていることの表れである」と説明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月28日