米フォーブス誌はこのほど、世界で最も投資価値のある10社を選出した。中国のアリババ・グループが1位で、フェイスブックとUberが続いた。フォーブスは「2016年にベンチャー企業の時価総額が低下し、ユニコーン企業が減少したが、新技術への投資、大規模なM&Aなどは記録を更新した」と指摘し、次のように伝えた。
最も優れたベンチャー投資家ランキングは、このマクロな流れを反映している。投資家に最大の価値を創出した10社のうち9社は非上場企業、もしくは2016年前に上場した企業だ。
10社のうち、アリババが首位をキープした。アリババ・グループは2014年9月にニューヨーク証券取引所で上場し、米国の市場最大規模のIPOにより250億ドルを集めた。アリババの株価は現在、上場当日比で15%高となっている。
中国人の消費拡大により、アリババのクラウドコンピューティングと電子商取引(EC)が急成長を維持している。中国政府の最新データによると、小売額全体の増加率は10%だが、オンラインで販売される消費財とサービスは前年比で26%増となっている。昨年の11月11日(中国の「独身の日」)だけでも、アリババのサイトで取引された商品の価値は、前年比32%増の1207億元で過去最高を記録した。またアリババはデジタル娯楽への投資を拡大しており、2017年にはデジタルコンテンツと生活サービスへの投資を続けるとみられる。
中国は2015年と同様、ベンチャー投資家が最も注目する地域だ。今回選出された10社の半数が、中国政府及び消費者による科学技術への支援によって生まれた。また米国も中国企業への興味を強めている。今回ランクインした多くの有名米国企業も、10社に含まれる中国企業に投資を行っている。中国のベンチャー投資は、過去最高を記録している。中国企業は2016年に、前年比19%増の310億ドルの資金援助を受けている。人工知能(AI)、ロボット技術、モノのインターネット(IoT)を手がける企業が、投資家から注目を集めている。
昨年の10社のほとんどが今年も残ったが、中国からはITの支援を受ける運輸業、滴滴出行と中通速遞が新たに入選した。うち後者は昨年10月にニューヨーク証券取引所で上場し、資金調達額が10億ドルを超えた3社の一つになった。またアリババの2014年の上場後、米国で上場した最大の中国企業となった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月20日