拱北税関は19日、発足から2年が経った横琴自由貿易試験エリアでの税関業務の歩みを振り返る記者発表会を横琴口岸(通関地)で開いた。横琴自由貿易試験エリアの発展の支援で得た成果を振り返り、10項目の重点革新プロジェクトをアピールし、横琴自由貿易試験エリアの建設・発展のさらなる促進を呼びかけ、新たに設立された「横琴自由貿易エリア税関知的財産権保護センター」の除幕式を行った。
記者発表会で拱北税関が発表した10項目の重点革新プロジェクトには、(1)貨物通関時間の短縮、(2)旅客検査における少額税のスピード支払、(3)知的財産権税関保護センターの設立、(4)自由貿易協定で規定された中継証明のペーパレス化、(5)納税の担保と滞納金の減免の審査ペーパレス化、(6)道路でのボーダー通過時のマニフェストのスピード処理と税関移動業務のペーパレス化、(7)旅客検査のスマート管理モデル、(8)輸出入信用体系の建設、(9)自由貿易試験区と香港・マカオとのフェリーでの「自由旅行」の担保方式の革新、(10)「一度の申請で、一歩ずつ処理する」という通関モデル改革――が含まれ、税関業務の多くの分野にかかわるものとなっている。
拱北税関は、現在の通関監督管理モデルを整理・比較し、貨物通関時間を短縮する具体的な措置を研究・提出し、貨物通関時間をさらに3分の1圧縮し、横琴口岸のマカオ向け物資の「生命線」の効率運用の保障をはかる。「一度の申請で、一歩ずつ処理する」という通関モデル改革を推進し、安全検査と徴税管理を相対的に分離させ、税関での安全分析を経た貨物をすぐに通過させ、徴税管理はその後に実施することとし、貨物の通関地での停留時間を短縮する。
運用をスマート化し、マカオへのサービス能力をさらに高める。監督管理が確保された状況下で、拱北税関は、広東自由貿易試験区と香港・マカオとのフェリー「自由旅行」の担保方式を革新し、産業協会または第三者組織による総担保の提供と法的責任の負担を模索し、手続のさらなる簡略化や出入りのさらなる便利化、資金圧力の軽減をはかる。自由貿易協定で規定されたマカオ中継貨物の中継証明のペーパレス化を全力で推進し、情報化システムを通じてマカオ税関との法執行での協力を実現し、マカオとの物資の流動をさらに促進し、マカオの物流産業の発展を促す。旅客検査のスマート化監督管理モデルを構築し、旅客の分類管理を実行し、法を遵守する旅客のスピーディーな通関を促進する。係官一人での作業が可能なシステムやシャーシロボットの応用を拡大し、人員のスピーディーな通関を保障し、横琴とマカオとの世界的観光地の共同建設を推進する。横琴口岸の旅客検査現場での少額税の便利な支払を打ち出す。ボーダーを出入りする旅客は、「支付宝」(アリペイ)や「微信」(WeChat)などの方式でコードをスキャンして税を支払うことができるようになり、旅客の移動や待ち時間、滞留をなくすことができる。
今回の記者発表会で除幕式が行われた「横琴自由貿易エリア税関知的財産権保護センター」は、全国自由貿易試験区初の税関知的財産権保護センターで、今回発表された10項目の重点革新プロジェクトの一つで、税関の知的財産権保護業務が延長・深化されたものである。同センターは主に、(1)輸出入企業とりわけ自由貿易エリア内の輸出入企業に知的財産権専門サービスを提供する、(2)知的財産権保護の便利な担保メカニズムの構築を推進する、(3)知的財産権のスピード権益保護援助メカニズムの建設を推進する、(4)企業知的財産権ビッグデータ信用体系を構築する、(5)知的財産権の共同での宣言・育成のメカニズムを構築する、(6)横琴税関での輸出入における権益侵害行為を取り締まる――などの権能を担う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月24日