文=中国網編集長、中国翻訳研究院副院長の王暁輝氏
5月14日、「一帯一路」国際協力サミットフォーラムが北京で開幕する。中国の習近平国家主席が出席し、首脳円卓会議を主催する。今回のフォーラムは、G20杭州サミットに続き中国が再び外交舞台となる。中国が世界と共に協力の遠大な計画を協議し、「一帯一路」建設を一段と推し進める重要なプラットフォームとなる。
フォーラムには多くの国家元首と各界から1000名以上の代表が出席する。テーマ設定はすべて次に挙げる3つの方面の問題に関わる可能性が高い。すなわち、「一帯一路」建設に関する国際コンセンサスと成果、直面する試練だ。
(1)「一帯一路」建設は国際コンセンサスを形成したか?
答はイエスだ。「一帯一路」イニシアチブが提起されてから3年、「友人の輪」は拡大を続けている。現時点までに、100以上の国と国際組織が支持を表明し、40以上の国と国際組織が中国と協力協議を結んでいる。これは「一帯一路」イニシアチブが幅広い国際コンセンサスを形成したことを示す。それは歴史の啓示と現実の必要性に基づくものだ。
(2)「一帯一路」建設の成果はどのようなものか?
「一帯一路」建設は1つの壮大な体系構築で、トップダウンデザイン、国際コンセンサス、協力協議、建設プロジェクト、支持体系など多方面に渡る。この構想が提起されてから3年余り、中国政府の強力なバックアップと国際社会の協力のもとで、ひとまずの成果を上げた。
古代シルクロードと同様に、今日の「一帯一路」建設は、経済貿易協力が重点となる。中国商務部の統計によると、2016年の中国の「一帯一路」沿線国への直接投資は145億米ドルに上った。中国企業は沿線の20以上の国と地域で50以上の経済貿易協力区を建設、投資額は累計185億米ドルに達する。その国々ではインフラプロジェクトが着実に進められ、「中国製造」、「中国式サービス」が浸透している。それと同様に「一帯一路」沿線国の技術やサービス、資本も中国に流入し、中国経済の発展に活力を注いでいる。
ネットワーク構築と資金融通。「一帯一路」建設を支援するために、中国政府と沿線国、国際組織は協力して金融ネットワークを構築。金融サービスを刷新し、「一帯一路」建設に資金支援を行う。アジアインフラ投資銀行(AIIB)は2016年1月に設立以来、57カ国が署名、累計で17.3億米ドルの融資を実行した。パキスタンやバングラデシュを含む7カ国のインフラ整備を支援する。シルクロード基金は設立後2年で、投資額は40億米ドルに上った。バングラデシュ、中国、インド、ミャンマー、ロシア、中央アジアのインフラ・エネルギープロジェクトを重点的に支援する。中国国家開発銀行(CDB)は「一帯一路」沿線国で累計600件超のプロジェクトを支援。融資額は生産能力協力、インフラ、金融協力など複数の分野で1100億米ドル超に上り、「一帯一路」金融ネットワークが形成されつつある。