・特色ある観光業の発展
シルクロード沿線には歴史・文化遺産が点在しており、独特で美しい自然景観を持つ。中国は同フォーラムで、歴史・文化遺産を活用し、シルクロードの特色ある旅行商品を共に作り、遺産を保護するよう提案した。
一帯一路沿線国はすでに、中国人の海外旅行の人気目的地になっている。中国は沿線55カ国と各種旅券を網羅するビザ相互免除協定に調印している。また22カ国が中国人に対して、一方的にビザ免除もしくはアライバルビザの待遇を提供している。沿線国から中国を訪れる人も多い。第13次五カ年計画期間中(2016−20年)に中国を訪れるシルクロード沿線国の観光客数は延べ8500万人に達し、観光業の消費を約1100億ドル拡大すると見られる。
・精神生活がより豊かに
タンザニア人女性のヒールドさんにとって、テレビを見るのは贅沢なことだった。彼女は同フォーラムで、自分の経験を語ってくれた。以前はテレビを視聴するのに毎月50ドルかかったが、中国企業がデジタル技術をもたらしたことで、これが数ドルに下がったというのだ。タンザニアでは吹替版の中国テレビドラマが大人気で、彼女もプロの声優になった。
沿線国と共に経済建設をめぐる協力を展開すると同時に、文化面の交流でも各国の人々に恵みを届けている。中国はすでに60以上の関連国と、映像作品協力協定を結んでいる。各国と共同で「国家文化イヤー」などの人文交流活動を20回開催し、43件の文化交流プログラムなどの政府間協力協定に調印している。
・医療水準が向上
混乱が続くソマリアにおいて、外科医のドラーさんは毎日忙しく働いている。中国政府の資金援助により広州で医学を学んだ彼は帰国後、卓越した医術により現地で認められた。現在は産婦人科・小児科医院で働いており、彼と同じように中国で研修を受けた医師もいる。
中国は同フォーラムで、一帯一路沿線国との協力の強化を続け、「健康シルクロード」を共に建設すると発表した。今年8月には北京で一帯一路・健康シルクロードハイレベルシンポジウムが開かれる。一帯一路公衆衛生連盟、一帯一路病院臨床専門連盟などの協力枠組みを構築し、「健康運命共同体」を共に形成することが提案される。
・グローバル化のパイを手にする
中国国際経済交流センター情報部の王軍部長は「現在脱グローバル化が台頭しているが、これはボーナスが均等に分配されていないからだ。一帯一路はグローバル化に忘れられていた場所に、重大な発展のチャンスをもたらす。しかもこの提唱は開放的であり、将来的により多くの国と人が参与することになるだろう。中国は他国の発展を支援すると同時に、自らもより大きな発展を実現する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年5月16日