国際的格付け会社のムーディーズは24日、中国の国債格付けを「Aa3」から「A1」に引き下げ、格付けの見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げた。専門家は、ムーディーズの観点には中国経済に対する明らかな誤読と判断ミスがあり、格付けの結果に差があると指摘した。
ムーディーズは、中国政府の債務負担の対国内総生産(GDP)比は、2018年までに40に上昇し、2020年には45%に達すると予想した。しかし2016年の同数値は36.7%であり、前年から大きく変化していない。今後は供給側の構造改革の推進に伴い、政府の国債発行が厳しく制御される。政府の債務は合理的な規模を維持し、2018−20年の政府債務リスク指標が2016年と比べ大きく変化することはない。
中国銀行世界市場部の李凡高級取引員は、新華社のインタビューに応じた際に「今年より、5年物の中国国債CDSスプレッドは80ベーシスポイント前後で推移している。この指標は数年前、150ベーシスポイントに達していた。国際市場が中国経済のファンダメンタルズが改善されており、信用リスクが低下していると判断していることが分かる」と話した。