アリババの馬雲会長は先ほど杭州で開かれた「世界スマート物流サミット2017」で、「中国の物流業界は10年間で、米国の100年弱の努力を追い抜いたが、これはまさに世界の奇跡だ。10年前の中国の荷物取扱量は米国の10分の1だったが、現在は米国の2倍だ。中国の昨年の荷物取扱量は313億個で、今年は365億個、すなわち毎日1億個に増加する。8年内に、毎日10億個という小さな目標を実現できる。この小さな目標が、今日の中国物流業界に及ぼす衝撃は、人々の想像を上回る。私は物流・宅配業界の発展に注目しているが、圧倒的多数の企業は、計画・人材・技術・視野の準備を整えていないようだ」と述べた。
馬氏は毎日10億個を、今世紀前半の初期段階に過ぎないとしている。今日の物流企業の人材体制と経営方針では、地球人の需要を満たせないという。「未来の真の物流は、必ずデジタル化する。物流企業は必ず技術企業になる。物流企業は技術・管理・文化の人材を重視し、現代的な管理制度を導入しなければならない。物流企業は共同作戦を展開しなければ、毎日10億個という問題を解消できない」
中国物流・調達連合会の何黎明会長は「スマート物流は社会資源の統合者だ。中国の貨物自動車の稼働率は7割ほど、倉庫の稼働率は85%ほどで、低い地方だと7割ほどだ。物流のネット化は企業の境界線、情報の不均衡を打破し、物流資源全体、特に使われていない資源の活用を実現する。大量の物流施設が現在、センサーによってネットと接続している。例えば全国の大型トラックの400万台以上に、北斗やGPSなど測位システムが取り付けられており、また大量のコンテナ、倉庫、貨物などがネットに接続している。他にも宅配業界の人材不足分が2割ほどに達しており、人件費も高騰している。スマート物流は、不足する人手の代替者になる。ロボット使用率は今後5−10年で1万人当たり5台ほどになり、伝統的な物流を徹底的に変える」と予想した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年5月27日