中国は電子製品の製造で猛追しているほか、モバイル決済やIoT(モノのインターネット)など各方面でリードしている。中国のIT大手のファーウェイは昨年12月、携帯電話販売台数でアップルを超えた。これは西側の競合他社に警戒心を抱かせている。BBC(電子版)が14日、伝えた。
中国EU商会はこのほど、中国に進出した欧州企業を対象に調査を行った。うち60%は、中国企業が2020年までに欧州との革新の差を縮小すると回答した。欧州企業は中国の技術革新に要注意だ。
中国の技術革新、特に電子商取引(EC)とネットワーク技術は印象的だ。コンシューマー技術協会のゲーリー・シャピロ会長は中国技術系企業について「中国人はさまざまな方法により革新に取り組んでいる」と述べた。CNBCの科学技術担当記者は「百度、ファーウェイ、京東商城などの大企業を持つ中国の先進的な革新は、新技術プラットフォームの運用、ユーザーの消費方法にも反映されている」と指摘した。
同氏は「アップルは決済機能を通信ツール『iMessage』と統合した。アップルペイやサムスンペイのようなモバイル決済が注目されているが、中国はより早く進出していた。アリババの螞蟻金服や支付宝には4億5000万人のユーザーがおり、多くの中国人がキャッシュもカードも必要としない便利なサービスを利用している」と述べた。
それから中国のSNS「微信」を展開するテンセントにも自前の決済アプリ「微信支付」がある。これにはさらに数多くの機能が含まれ、決済と配車アプリ「滴滴出行」を結びつけることで、中国都市部の外出手段を変えた。同氏は「微信はすでに、各種サービスを網羅するオンラインプラットフォームになった」と話した。
NYタイムズのコラムニストのトーマス・フリードマン氏は、米国は革新面で中国を過小評価していると判断した。中国社会で広く使用されているキャッシュレス決済は衝撃的で、インターネットデータ及びIoTにおける革新と発展も印象的だ。インターネットビッグデータとIoTの時代において、中国の7億人が毎日モバイルネットワークを使い大量の決済を行っている。これは大量の情報を意味し、これを調べることでトレンドを把握でき、新たなAI事業の発展を刺激できる。
フリードマン氏は、米国は中国の成長の原因を不平等な貿易とし、中国の技術革新を過小評価しがちだが、それにより損をしていると述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月17日