4年に渡る評価を経て、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)社は20日、2018年6月より中国「A株」を新興国株指数及びACWI指数に組み入れることを発表した。
MSCIは第一段階としてA株の大型222銘柄を組み入れる。新興国株指数に占めるウエートは約0.73%。
市場アナリストは、この進展は短期間内に中国株式市場に巨額の資金をもたらすことはないが、長期的に見ると国際投資家が中国株資産を増やすことになると見ている。UBSはA株が新興国株指数に組み入れられれば、約15億ドルの資金が流れると予想した。仮に指数のウエートの変化に応じたポジション調整が行われれば、さらに約81億ドルの資金がA株に流入することになるという。
プライベートエクイティ(PB)業界で20年以上の経験を持つ、北京品今資管公司の仇彦英首席顧問は「世界2位の株式市場であるA株は、その規模にふさわしい国際的な地位を手にした。中国株式市場の加入により、MSCIの世界の『版図』がより全面的になる」と述べた。
仇氏は「A株とMSCIの頻繁な交流は、中国資本市場が自己改善と対外開放を継続しているからだ。国際主流指数への進出は、中国株式市場の国際化の向上を示している。国際資本はバリュー投資を重視しており、投機的で変動しやすい中国株式市場に影響を及ぼすだろう。これは紛れもなく、本件の別の重要な意義である」と指摘した。
プリンシパル・グローバル・インベスターズの李暁西氏も「中国A株が新興国株指数に組み入れられることで、多くの国際資金を集めるほか、国際機関投資家を導入し、投資家の構造を改善できる。またA株を世界の先進的な投資理念とつなげることができ、長期的に見ると市場のスタビライザーとしての効果を発揮する」と述べた。
本件を中国資本市場の改革・進化、国際投資家の中国市場との相互適応・交流・ウィンウィンの重要な契機や推進器と見ることもできる。中国資本市場の規模と発展のボーナスは無視できない。本件は中国のさらなる金融改革を促し、世界に中国のボーナスをより良く分配するだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月21日