中国国際経済交流センターの張燕生・首席研究員は、「中国はAIIBの呼びかけ人であり、最大の出資者であり、AIIBの管理、運営、方針決定モデルはどれも注目を集めている。人々がより関心を抱くのは、この中国が呼びかけて発足した新興の多国間開発銀行が『中国のAIIB』に変わるかどうかという点だ。だが事実が証明するように、これは考えすぎだ」と話す。
所得水準にかかわらずすべての国・地域にインフラ建設支援を提供する。公共部門の資本と民間部門の資本をどちらも利用し、より効果的に資源を配分する。AIIBの理事会は非常駐であり、運営コストを節約し、理事会により大きな自主権と責任を付与する。貸し出し条件の緩やかなソフトローンの窓口は設けず、アジェンダ(議題)は二国間の枠組に制約されない。AIIBはこうした革新的な考え方と包摂力ある協力という姿勢で、独特かつ高効率の事業展開を行ってきた。
張首席研究員は、「AIIBに対する評価は、実際には中国が責任ある大国としてグローバルガバナンスの改善を推進していることに対する高い評価にほかならない。中国は『みんなが薪をくべれば炎は高くなる』を原則として、世界の包摂力ある成長を力強く促進してきた」との見方を示す。