中国の越境EC(電子商取引)の波が、隣国のロシアにまで広がっている。
アリババ集団傘下の通販サイト「全球速売通」(アリエクスプレス)が先ほど発表したデータによると、ロシアでは現在まで、2200万人以上が同サイトを利用し商品を購入している。ロシアの総人口が1億4600万人であることを考えると、その10分の1が同サイトを使い商品を購入していることになる。
越境ECの急台頭により、中露貿易額が急速に拡大している。ロシアインターネットビジネス企業協会のデータによると、中露越境ECの昨年の貿易額は25億ドル以上となった。ロシアの主要越境ECサイトはいずれも中国のもので、海外からの小包のうち9割が中国からとなっている。金額を見ると、中国はロシアの海外ネット通販の52%を占めており、毎日平均で50万個以上の小包が中国からロシアに発送されている。
中国電子商務研究センターの張周平主任は、21世紀経済報道のインタビューに応じた際に「中国製品はコストパフォーマンスが高く、ロシア人ユーザーが中国からネットで商品を購入する重要な理由になっている。また中国のECサイトが事業展開に力をいれ、促進力を生んでいる。アリババはロシアに子会社を設立している。ロシアは大きな市場だが、EC業界の発展が遅れており、アマゾンもまだ進出していないため、中国のサイトは大きなチャンスを手にしている」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年7月8日