ボン大学グローバル研究センターのエンリコ・ファース氏は、「現行のG20の枠組みのなかで、中国は先進国や米国、EUと同等に交渉を進められる」と指摘。「その他の参加国は皆、中国抜きではグローバル経済や財政ガバナンスを語ることができないことをわかっている」との見方を示した。
ファース氏は、「中国の長期目標は、西側工業国の制約を受けない国際体系の構築だ」とし、「ブレトン・ウッズ協定に代わる多元的体系を構築し、より多くの発展途上国が意思決定に関わる機会を持てるようにすべきだ」と指摘した。
米トランプ大統領の就任後、このような国際秩序を変える可能性はこれまでよりも大きくなったようだ。米国から聞こえる孤立主義の足音はますます大きくなりつつある。米国の外交政策は揺れ動いており、米国の主導的地位に対する信認も低下している。その一方で、中国の国際的イメージは高まるばかりだ。
7月7日、中国の習近平国家主席は独ハンブルクでBRICS首脳非公式会合を主催。会合には、南アフリカのズマ大統領、ブラジルのテメル大統領、ロシアのプーチン大統領、インドのモディ首相が出席した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月10日