先週の中国A株市場は、週前半に上値を抑えられたものの、後半に盛り返した。上海総合指数は月曜日に1.43%安となったが、その後は数日にわたり下げ止まって安定し、最終的に週ローソク足は下ヒゲのある小陽線となり、週間上昇率は0.48%に達した。これについてアナリストは、月曜日が大幅安となるなか、機関投資家が底値買いを進め、市場の弱気トレンドをひっくり返したと分析。今後の市況において機関投資家の動向が、市場全体の値動きや人気セクターを分析する上で大きな参考になるとの見方を示している。
『証券日報』市場研究センターは同花順の統計データをもとに、ファンド、証券会社、保険会社、私募ファンド、海外機関投資家の5大種類の機関が先週、計89社の上場企業について調査研究を行ったことを明らかにした。調査研究を行った機関数を企業別にみると、調査研究を10社以上が行った上場企業は15社、うち天斉鋰業がトップの149社、慈文伝が第2位の39社で、首鋼股份、遠方光電、藍海華騰の3社が20社以上となり、それぞれ27社、25社、20社だった。また、複数機関の調査研究対象となった10社は、科士達、志邦股份、博創科技、耐威科技、華星創業、滄州明珠、北方国際、中航機電、晶盛機電、雷科防務。
さらに上記15社のうち、遠方光電と滄州明珠については海外機関が調査研究を行っており、この2社のほかに中興通訊、新希望、埃斯頓、伊利股份、万馬股份の5社も海外機関の調査研究対象となった。アナリストは、海外機関に対する市場の注目度が高いため、調査研究対象となった銘柄の今後のパフォーマンスも注目に値するとしている。