平塚橋老人ホームのデイサービスセンターは、自宅で生活したいものの、ケアや世話を少し必要としている高齢者を受け入れている。毎朝、センターが車で高齢者を迎えに行き、いろんな活動に参加してもらっている。そして、昼になると、食堂で食事をしてもらい、夕方にスタッフがまた送っていく。
日本では介護保険制度が確立されており、原則として40歳以上の国民は全てそれを払うことが義務付けられている。デイサービスセンターのほとんどの費用はその保険で賄われている。しかし、日本政府は、民間企業に委託するなどして、市場のサービスを活用し、効率を向上させたり費用を安く抑えたりするよう励んでいる。厚生省の統計によると、2012年の時点で、日本全国に設置された地域包括支援センター4328ヶ所のうち、7割の運営が民間機構に委託されている。
「全ての高齢者にできるだけ尊厳のある、自立した生活をしてもらう」、「高齢化問題に、全社会で向き合う」が、日本のシルバー事業の目標だ。老人福祉のクオリティーを向上させるうえで、高齢者と次世代間の交流強化が、非常に重要となる。関連機構の約17万人の高齢者を対象にした調査によると、ボランティアやスポーツ、レクリエーションなどの活動が活発な地域に住む高齢者は、認知症を患ったり、転倒したりする確率が低いことが分かった。平塚橋老人ホームでもボランティアがよくケアに参加している。三徳会が運営する別の老人センターは、中学校と同じ建物の中にあり、高齢者が近隣の中学生らとふれあいやすい環境となっている。