中国科学技術部・万鋼部長の水素燃料電池車(FCV)の発展に関する発言が、業界内で広く注目されている。
万鋼部長は「未来の旅――水素燃料電池とスマートカー関連技術」国際シンポジウムで、「中国の水素燃料電池の寿命、信頼性、性能は基本的な要件を満たしている。中国は関連の中核技術を習得し、独自の知財権を備えた燃料電池車エンジンシステムの技術プラットフォームを構築した。今後は協調的イノベーションを強化し、水素燃料電池産業の全面的発展を急ぐ」と述べた。この万鋼部長の発言で、中国の新エネルギー自動車発展の重要な方向性、水素燃料電池車の発展を目指す方針が明らかになった。
万鋼部長は学者型の政府幹部で、自動車分野の権威ある専門家だ。国家ハイテク研究発展計画(863計画)の電気自動車重要特別プロジェクトの首席科学者を務め、そのプロジェクトで最も繁雑で重大とされた燃料電池乗用車プロジェクトの責任者だった。燃料電池、特に水素燃料電池の事情を熟知しており、純電気自動車とハイブリッド車の発展と、水素燃料電池車の研究開発を重視する必要性について業界の啓発に取り組んできた。