第9回BRICS首脳会議(BRICSサミット)が、間もなく福建省厦門市で開かれる。中国財政部国際財経センターの周強武・主任は31日、「中国は年初にBRICSサミットの議長国に決まってから、『BRICSパートナーシップを深化し、より明るい未来を切り開く』というテーマをめぐり、BRICS財務相・中央銀行総裁会議を2回と次官級会議を1回主催し、サミットの成功に向けて充分な準備を整えた」と説明した。また、BRICSサミットは財政・経済分野で次のような成果を目指すとしている。
(1)BRICS諸国と世界の経済成長を促進する。BRICS5カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)はマクロレベルでの協調を強化し、財政政策・金融政策・構造改革など政策ツールを運用し、BRICS5カ国の経済成長を促す。また、先進国に責任あるマクロ経済政策の策定するよう働きかけ、ネガティブな影響を減らす。貿易保護主義には共に反対する。
(2)G20の枠内の財政金融協力を深める。G20ハンブルク・サミットで、BRICS5カ国は共同声明を発表し、G20ハンブルク・サミットの成功に独自の貢献をした。
(3)BRICS新開発銀行(NDB)を発展させる。BRICSサミットでは、銀行プロジェクトの準備金基金などについて新たな進展があるもよう。今年はいくつかの新プロジェクトが承認され、年間の融資総額は約25億米ドルに達する見込み。
(4)BRICS諸国が直面する共同的発展の課題については、PPP(官民パートナーシップ)分野での協力を推進し、BRICS諸国PPP事業の協力基盤を固める。
(5)会計基準の共通化や監査、監督管理について協力し、BRICS諸国の債券市場の相互接続を中心に準備を進める。
(6)国際的な税制整備を中心に協力を進め、政策協調の適時性と有効性の向上を図る。
(7)金融協力を進める。BRICS緊急時外貨準備金基金(CRA)の発展と改善、BRICS諸国の債券市場の発展、BRICS諸国間の金融機関と金融サービスネットワーク化を推進し、金融監督管理の交流と協力を強化する。通貨協力を進め、反マネーロンダリング、反テロ融資でも協力する。