■世界貿易センター連合(WTCA)理事、アジア太平洋地区担当副総裁、王迅氏:
過去10年でBRICSの協力は大きな役割を発揮し、世界経済への寄与率は50%を越えた。BRICS諸国の発展情勢や、BRICS首脳の経済戦略と共通のビジョンを見渡すと、政府や企業、機関が協力して努力するなか、BRICSの向こう10年の発展は非常に楽観視できる。BRICS各国は今後、経済ガバナンスの面で他国の長所を取り入れ自国の短所を補いながら協力を推進、経済グローバル化、貿易自由化、地域一体化のなかで共に声を上げるべきだ。「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」、「共に発展し、違いは違いとして尊重しながら共通点を探る」などの理念を制度や企業のレベルまで徹底し、新たな原動力と成長分野を創出する必要がある。
■ブラジル航空機メーカー・エンブラエル総裁兼CEO、Paulo Cesar Silva氏:
中国はエンブラエルにとって最も重要な市場の1つだ。新興国地域の航空分野での相互連結は非常に重要で、相互の緊密な協力を通じて多くの機会を掘り起こすことができる。同社が保有する航空機数は2.2万機だが、20年後は倍増する見込みで、その大部分は新興市場で増加する見通しだ。BRICS5カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)はまた、インフラ問題、航空・航行安全問題、航空管制・コントロール問題、パイロット不足など、同様の試練に直面している。BRICS諸国が地域航空連盟とワーキンググループを設立し、BRICS5カ国の協力枠組みを強化することを提起する。
■ロシア戦略的イニシアティブ・エージェンシー理事、スヴェトラーナ・チュプシェワ氏:
経済協力はBRICSという組織の重要な内容だ。ロシアはBRICS諸国との協力に期待しており、複数分野でのプロジェクト協力を非常に重視している。ロシアはBRICS諸国から投資を呼び込もうとしている。関連の審査手続きなどを簡素化することで、BRICS5カ国のロシア各地での投資活動の利便性向上を図る考えだ。ロシアは改革推進に力を入れている。ハイテク技術の研究開発方面ではイノベーション発展計画を策定し、中国側のパートナーとはデジタル経済発展に向けて良好な協力関係を築いている。BRICS諸国はロシアにとって特に重要な存在であり、ロシアはBRICS諸国と市場開拓、政策的な障壁引下げなどで経験交流を進めたい考えだ。