中国企業連合会、中国企業家協会が10日に発表した「2017中国企業500強発展報告」(以下、報告)ランキングによると、証券業など金融業で軒並み利益が減少した一方で、製造業は1人当たりの利益が約30%増加した。
業界関係者は、「数字の上では『仮想経済』と『実体経済』の発展不均衡な状況がやや和らいだが、企業の発展という点から見ると、製造業は依然として多くの試練と圧力に対応を迫られている」との見方を示した。
■証券業の1人当たり利益は製造業をはるかに上回る
ランキングによると、証券業はここ2年、相対的に不振だった。500強企業に入った証券会社は、前年比で軒並み減収となった。1人当たり利益は56.74万元減少し、減少率は49.24%とサービス業で最大だった。しかし、証券など金融業の利益率は依然として製造業を大きく上回った。
銀行業の利益も減少した。2017年の500強ランキングによると、商業銀行17行の売上高は前年比で3.69%減少、国有大手5行は全て減収だった。銀行業の1人当たり利益は2.58万元減少、前年比で4.2%減少した。
しかしこれは、金融業が赤字ということにはならない。「報告」によると、証券業の売上利益率は24.61%に上る。それに次いで商業銀行が22.63%と、いずれも製造業関連産業を上回る。
製造業と比べると、証券業など金融業の1人当たり利益はかなり大きい。「報告」によると、最多は商業銀行の63.52万元、証券業は58.75万元だった。製造業は1人当たり利益が大きく増加したものの、金額ベースでは7.49万元にとどまった。