ほんの4年前まで現金中心だったこの国の変化は大きい。最近まで家賃も現金で払っていたのだ。少なくともわざわざ銀行に行って振り込んでいたのである。英世論調査会社「YouGov」が7月に発表したデータによると、スマホ決済をする中国国民の比率は73%に達している。
記事は、このような発展はウイチャットペイとアリペイが広範囲で使われている賜物だとする。ウイチャットは9.63億人のアクティブユーザーを持つ。うち6億人が電子ウォレットを使う。アリペイも5.2億人にユーザーを抱える。スマホ決済の利便性の高さが、中国の機関や銀行の効率の悪さを解決している。
1日現金を使わないで済むだろうか。中国ならどんな都市でも、それは簡単なことだ。出勤するときはQRコードをスキャンしてシェア自転車を利用したり、あるいは配車アプリを使えばいい。料金はウイチャットで決済できる。地下鉄に至っては、北京のある路線において、交通カードからスマホ決済に移行を促すキャンペーンを試験的に行っている。会社に着けば、スマホの食事デリバリーアプリで昼食を頼むことができる。1階のレストランで食事したっていい。
大手ネット企業2社が一般市民の生活に深く入り込んでいる状況に対し、中国市場研究グループの雷小山氏は、「中国人に“この2社のサービスを使わずに1日を過ごすことができるか”と尋ねれば、ほとんどが“無理”と答えるだろう。何かをしようと思った企業は全て、この2社のうち1社の支援を求めることになる。彼らはシェア自転車のシステム、食事デリバリー、オンラインショッピングをコントロールしているほか、映像、音楽、チケット販売、病院予約などのサービスもコントロールしている」と述べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月16日