インターンシップ・交流のためシンガポールから中国を訪れる大学生が近年、増えている。シンガポール華字紙『聯合早報』はシンガポール国立大学のデータを引用し、「2016-17年度に、本科生計330人が中国インターンシップ・交流プログラムに参加した。うち交換留学生プログラムと短期交流プログラムの参加者数は、2013年より倍増した」と伝えた。
荆理陽さんと黄詠馨さんは、その経験者だ。シンガポール国立大学の本科生である彼らは今夏、同校海外学院のプログラムを通じ、中国でのインターンシップと交流を申請した。同校ではこの5年間で本科生280人以上が、北京と上海で半年もしくは1年間のインターンシップ・交流プログラムに参加している。彼らは北京もしくは上海のスタートアップ企業でインターン生として働き、同時に各都市の名門大学で専攻科目を修了した。
政治学を専攻する黄さんは現在、北京の小型企業「聡明空気」でインターンシップを行っている。勤務内容はソーシャルメディアとプロジェクトの管理。彼女は9月の新学期になると、北京大学で創業関連の授業を選択した。「北京を選んだのは、中国が高度成長中だからだ。中国は世界2位の経済国になっており、さらなる発展の潜在力と余地を残している」黄さんは昨年、教育支援プログラムで南京を訪れ、南京を好きになった。また南京大学の学生の、学習と未来の就職のプレッシャーについても理解することができた。「私は中国の大学生の学習態度をとても高く評価している。ここでインターン生として生活し、彼らをより直接的かつありのままに知ることができた」
荆さんは今年7月から12月にかけて、中国のオンライン旅行サイト「螞蜂窩旅遊網」で、ホテル運営について学ぶ。彼は9月の新学期になると、北京大学で学習を続けた。荆さんは記者に対して「中国政府は大衆創業を奨励しており、多くの新しい産業モデルが誕生し、新しい産業のリーダーが台頭している。将来は観光業界での創業を検討しており、中国でのインターンシップはいいチャンスだ」と話した。インタビュー当日、荆さんは部門の会議に出席した。「CEOがいきなりやってきて、私たちがやっていることを目にし、そのまま座って話を始めた。私はこれに喜んだ。社内の環境は開放的で、想像していたほど上下関係がはっきりしていなかった。上司に好きなことを言い、考えを交換できる。これは若者に多くの成長チャンスを与える」
中国の高度発展により、シンガポールの若者は中国への興味を深めている。シンガポール国立大学の陳清賢・教務副主任は「この5年間で中国のインターンシップ・交流プログラムに興味を持つ学生が増えているが、これはいいことだ。中国は世界で経済成長率が最も高い国の一つで、学生にさまざまな発展のチャンスを与えることができる。本校も未来志向の人材育成に力を入れており、学生が中国への理解を深めることを奨励している」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月25日