「輸入拡大は、中国国内の消費高度化と生産拡大の需要を満たす一方、世界各国に巨大な市場余地と発展のチャンスを提供した」。中国マクロ経済研究院外経所副研究員の楊長湧氏は、輸入規模の拡大は、輸入構造の最適化、国内外の2つの市場と2つの資源の統括的な利用につながり、資源利用における圧力を和らげ、産業モデル転換・高度化の加速や国民消費水準の改善、貿易摩擦の減少など大きな戦略的意義を持つと説明した。
「これまで長期間にわたり、人々はずっと輸入がモノの不足という問題を解決するのみと考えていたが、この考え方はすでに時代遅れだ。長期的にみると、輸入の拡大は、中国経済発展の質向上につながる。そのため中国は、先端設備、キーパーツを輸入するだけでなく、ハイエンド生産サービス貿易の割合を高める必要がある」。中国商務部研究院国際市場研究所副所長の白明氏はこう述べている。
今年7月1日の通関一体化改革の全国展開に続き、海関(税関)総署などの政府部門は、国際貿易の「窓口一本化」スタンダート化試験範囲を拡大し、「一括徴税」制度改革を進めている。統計によると、貨物輸入の通関所要時間は現時点で、昨年に比べ約3割短縮された。また、政府関連部門は、一部消費財の関税引き下げを検討しており、特色ある優良製品の輸入を促進する方針だ。