中国財政部は25日に香港で、20億ドル規模のソブリン債発行の説明会を開いた。中央政府が世界の投資家向けに外貨建てソブリン債を発行するのは2004年ぶり。
内訳は5年債が10億ドル、10年債が10億ドルで、香港証券取引所で取り扱われる。20億ドルという発行規模は、それほど大規模ではない。
責任者は「経済が持続的に成長し、外貨が充足している状況下、中国政府は外部からの資金調達の需要がない。今回の外貨建てソブリン債発行は、資金調達が主な目的ではなく、そのため小規模な発行だ。集められた資金は一般政府性支出に充てられ、統一的に使用される」と説明した。
それでは外貨建てソブリン債の発行再開には、どのような意義があるのだろうか。交通銀行の連平チーフエコノミストは「これは中国の金融の対外開放の拡大を推進する重要な措置であり、域内外の投資家に向け重要な投資先・リスク回避ツールを提供し、国際資本市場の金融商品を豊富化させる。これにより国際投資家は、中国経済発展の成果を共有できる」と指摘した。
「中国経済がより良く国際経済に融合し、金融開放水準を高め、開放の大局により良く貢献することを促す」
中国政府の昨年末時点の対外債務残高は181億ドルで、国債残高に占める割合は1.06%。うち85%はオフショア市場で発行された人民元建て国債。この比率は中国の歴史的な水準を大きく下回っており、国債平均水準をも大きく下回っている。
中国財政部の責任者は「外貨建てソブリン債の適度な発行は、中国の外貨建てソブリン債構造のバランスを整える」と話した。
連氏は「中国財政部は1993-2004年に12回に分け、計67億ドルのドル建て国債を発行した。元金と利息は期限通りに支払われており、良好な信用記録を築いている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月26日