中国人民銀行(中央銀行)が7日発表したデータによると、10月末の中国の外貨準備高は3兆1092億ドルで、9月末より7億ドル増加した。
今年に入って、中国の外貨準備高は、1月に最低を記録して以降、持続的な増長の傾向を見せてきた。さらに、10月末に9カ月連続の回復を実現し、2014年6月以来の最も長い連続成長となった。
10月の外貨準備の増幅収縮の原因について、中国金融先物取引所研究院副院長兼首席アナリストの趙慶明氏は、「10月の外貨準備の増長は予想を下回ったのは、主に為替レートの変動に為替差損の計上によるものだ」と指摘。10月の状況を見ると、非米ドル通貨の為替レートが全般的に下落し、ユーロ、英ポンドと日本円がそれぞれ1.4%、0.9%、1.0%下降している。
米ドルレート指数(DXY)は月初めの93.1から月末の94.6へと上昇し、1.6%の増長となった。通貨別にみると、中国の10月外貨準備資産の中で非米ドル通貨が約三分の一を占めたため、月末の為替差損経常額は約160億米ドルに達した。