中国のシンクタンク、中国とグローバリゼーション(CCG)は8日、北京で発表した『中国企業のグローバル化報告』の中で、中国企業の海外投資さきは依然として欧米先進国が主となっており、中でも米国、英国、ドイツが人気投資先となっていると指摘した。
昨年の中国の欧州%、北米、アジア・太平洋地域への投資の構成は欧州が35%、北米が29%、アジア・太平洋地域が25%だった。中国企業の対米投資が初めて米国の対中投資を上回った2015年に続き、翌2016年も対米投資は好調に推移、対米投資熱はなおも続いていると指摘した。
CCGのまとめによると、2016年の中国企業の対米投資は156件、投資総額は850億1600万ドルと、前年比でそれぞれ21%、76%の増加となった。
これに対し、米トランプ政権の発足により保護貿易主義が強まった影響を受け、2017年上半期の中国企業の対米投資に鈍化傾向がみられるようになった。CCGのまとめによると、2016年上半期の対米投資112件、投資額446.71億ドルに比べ、今年上半期はそれぞれ60%、75%の減少となった。