露メディアによると、ロンドン王立国際問題研究所のシュライン・アサヒ研究員がロシアの通信社スプートニクに、中米のアラスカ液化天然ガス生産工場建設をめぐる取り決めの調印に伴い、ロシアと米国の中国天然ガス市場における競争が激化するとの見方を示した。
中米両国は11月9日、アラスカ液化天然ガス工場建設プロジェクトの実施加速化をめぐる取り決めに調印した。同プロジェクトの投資総額は430億ドルに上る。「アラスカからの天然ガス供給量が増加する余地があるが、ロシアの天然ガスは中国北部各省で競争力を維持し続けるだろう」と専門家が指摘する。
「ロシアの天然ガス価格が中国北部の東北三省で十分な競争力を持っている。河北省にもロシア天然ガスが入っている。中国東部各省の天然ガス市場の競争がすでに激化しており、山東省、江蘇省、上海市への天然ガス供給でロシア天然ガスの競争力が落ちる可能性があるが、アラスカ液化天然ガスがこの市場で十分な競争力を持つようになる保証もない」