曲煥章氏は思いつかなかっただろうが、100年前に彼が創設した無数の人の傷を治した雲南白薬は挽く、たたく、揉む、ふるい分けるの作業を手で行っていたが、現在は活性成分を科学的に抽出し、スマート製造を取り入れて効率的に生産している。
雲南白薬集団と雲南省機械研究設計院は、共同開発した「雲南白薬噴霧剤生産ラインバックエンドのスマート化」と「雲南白薬軟膏錠剤取り出し機」の2つのプロジェクトが検査を終え、稼働を開始したと発表した。工業ロボットをはじめとするスマートシステムが主役になり、複数の技術が医薬品業界の空白を埋めている。稼働開始後、雲南白薬のロボット生産モデルラインが形成され、商品の循環効率を30%上げ、作業員を削減すると同時に、作業強度も60%以上下げることができる。
これは「100年の老舗メーカー」の生産自動化からスマート化へのグレードアップというだけでなく、医薬産業のスマート化、自動化、情報化の融合でもある。カスタマイズ・フレキシブルの生産をはじめとするスマート産業システムを構築し、コスト削減、品質向上、効果向上の目的を実現することは、新時代の工業の成長に必要な動きである。
周知の通り、経済グローバル化の変化と「中国制造2025」の推進に伴い、自動化技術はIoE、高度知能化の境地に入り、人工知能(AI)の飛躍的発展、ビッグデータの爆発的成長はスマート自動化技術の発展を促し、新たな科学技術革命と工業イノベーションの波をもたらしている。伝統的な製造業もハイテク企業も「改革するか、改革されるか」の運命に直面している。
上述のケースに関して言えば、提携する両者が「老舗メーカー」という名誉に甘んじず、難関攻略とイノベーションを通して新しい波の中で新しい栄光を勝ち取った。海外の設備メーカーへの依存を減らすと同時に、企業の40本以上の生産ラインを改造するという貴重な経験もできた。スマート製造の台頭は、経済低迷期にある西部の発展が遅れた省に工業経済の「カーブでの追い越し」「飛躍的発展」の手段を与えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月2日