開業から2年弱になるアジアインフラ投資銀行(AIIB)は11日、初の対中融資が北京で行われることになると発表した。天然ガスパイプライン建設などの事業に向けられ、「北京ブルー(北京の青空)」を支える。
AIIBは公告の中で「取締役会は、約510の村の約21万6750世帯を結びつける天然ガスパイプラインなどの事業に、2億5000万ドルを融資することを決定した。同プロジェクトは稼働開始後、北京の標準石炭の使用量を毎年65万トン、二酸化炭素の排出量を59万5700トン、粒子状物質の排出量を3700トン、二酸化硫黄の排出量を1488トン、窒素酸化物の排出量を4442トン削減する見通しだ」と発表した。
AIIBの金立群総裁は「石炭への依存を弱める中国の約束は、人々の暮らしを変え、環境品質を高める。これはAIIBが同プロジェクトへの投資を決めた理由でもある。我々はAIIB加盟国が各自の環境保護及び発展目標を達成し、特にパリ協定枠組み内の約束を守るために、揺るぎなき姿勢で協力する。中国初の投資では、持続可能なインフラにより温室効果ガスの排出量を削減し、このアジアで最も重要な経済センターの活力を高めることができる。この投資は最も理想的だ」と述べた。
これはAIIBが開業してから初の企業を対象とする融資だ。プロジェクト担当者は北京市燃気集団有限責任公司で、プロジェクトは2021年に竣工を予定。
同プロジェクトが事業展開する地域では、土地徴収や立ち退きなどの問題が生じることはない。AIIBの潘迪安・副総裁兼CIOは「同プロジェクトの実施により、北京市住民の生活品質向上に対して、積極的な効果をもたらすことができる」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月11日